【ひとり短編劇 #5】電子レンジの残り1秒

頭の中

我が家の電子レンジ。

彼は、私の相棒。心の友。

いつも私を満たしてくれる。

「さあ!入れるがいい!魔法をかけてあげよう!」

…なんて頼もしい。

こんな彼氏がほしい。

今日も、冷凍の小豆あん饅頭を投入。

40…30…15…

待ち遠しい。

なげー。

10…3…2…1…

“ピッ”

《っしゃーー!!!止めたったwざまぁww》

次の瞬間。

《…今まで散々お世話になってて、ざまぁって…私、最低…》

心が痛い。

なんだか、電子レンジも悲しそうな顔をしている。

《ごめんね》

そう心の中で呟いて、もっかい電子レンジのスタートボタンを押す。

1秒だけ、温める。

《許して。また仲良くしようね》

饅頭を取り出そうとした、そのとき…

『あっっちい!!!!あっつ!!!クソが!!!』

思いっきり、電子レンジの戸を閉めた。

彼と仲良く過ごせる日は遠そうだ。


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